みんなの党, 高橋洋一

(みんなの党) いま農業改革をしなければ、どのみち日本農業は自滅。 ・自由化が壊滅につながらないことは、過去に立証済み。 例えば、アメリカンチェリーの輸入自由化の際(昭和52年から自由化、平成4年に全面自由化)、「国産サクランボが壊滅する」という反対論があったが、現実には、国産サクランボは「高級品への転換」で差別化し、生産額は大幅拡大。 (注)国産サクランボの生産額は、昭和52年から平成17年で約1.5倍に大幅増加。 (高橋洋一) 巷にあふれるTPP反対論として、TPPに入ると、日本の農業が壊滅するとの意見がある。しかし、「市場を海外に開くと農業が壊滅する」という主張は正しくない。個別の事例でも、アメリカンチェリーの輸入自由化の事例を見れば明らかだ。 当時、「そんなことをしたら、国産サクランボが壊滅する」という反対論があったが、現実には、国産サクランボは「高級品への転換で差別化し、自由化以降に生産額は大幅拡大した(国産サクランボの生産額は、昭和52年から平成17年で約1.5倍に大幅増加)。同じ頃、自由化を避けてひたすら守りに入った者(コメ)は瀕死状態になり、自由化して競争の中で自らの強みを伸ばした者(サクランボ)は成長をとげた現実をどのように理解すべきか。ちなみに、国産サクランボの生産額は、1977年から2009年で約1.5倍に大幅増加している。 生産額が1.5倍になったというのは嘘ではない。 でもその間に増えたのは生産量ではなく、消費者物価指数。その間に、約1.5倍になった。 生産量は変わらず、消費者物価指数が1.5倍になったから、生産額も1.5倍になっただけ。 生産量が変わっていないのに、「自らの強みを伸ばした」と書くのは、まやかしではないのか。 嘘を書かなければ、間違った印象を与えてもいいのか。